第一回「生理痛腰痛の解消」

★さわやかお産。

生理痛と腰痛をなくしておくと、妊娠してつわりにならないことがわかってきました。 妊娠後の腰痛を解消すると陣痛と分娩が楽であることや、 予定日の2週間前から腰痛を完全になくしておくとお産は楽で、産後の腰のだるさもないこと、 産後の腹式深呼吸は回復を早めることなどもわかってきました。 すべてが今まで知られていない内容です。

それらをまとめたのが表1です。

肩こりは陣痛をきつくして、腰痛は分娩を長引かせる原因になっています。 ですから腰痛やだるさを解消しておくと、お産が楽になるのはたしかです。

何をどのようにすると楽なお産につながるのかについて、表1を元に解説してみます。

1.生理痛、腰痛の解消。

★生理痛(生理不順を含む)、腰痛の解消。

つわりの人たちの聞き取り調査をしたところ、生理痛または腰痛の人は、 妊娠するとつわりや腰痛になることがわかってきました。 妊娠前の生理痛と腰痛は、妊娠後につわわりや腰痛になるというのは、 助産師はうすうす知っていたようですが、世間には知られていないことです。

そのような関係がわかってきたので、 生理痛(生理不順を含む)や腰痛の人が妊娠を予定しているときは、 必ずそれらを解消して、生理が順調に3回あった後に予定することをすすめています。

しかもつわりは背部のだるさと腰痛をつくりだして、腰痛は分娩を苦しくしている。 ですから生理痛と腰痛をなくすと、分娩も楽ということになります。 そして妊娠を予定するときは、生理痛または腰痛をなくしてからということになります。

ですから生理痛と腰痛をなくすと、分娩も楽という流れになります。 そうするとつわりの原因の生理痛と腰痛をなくしてから、妊娠を予定することになります。

生理痛と腰痛を解消する・しないは、 つわりにならない・なるに、そして腰痛にならない・なるにつらなっている。 要するに生理痛とつわりと腰痛は、連鎖していたのです(表2)。

生理痛はつわりに、つわりは腰痛に、腰痛は分娩をきつくして、 産後の後遺症になることもわかってきました。 ですから、さわやかお産に「生理痛、腰痛の解消」の項目があるのです。

そこで歪みを解消して生理痛がなくなり、1回目の順調な生理になったとします。 ところで、今までの生理痛がよくなったのであれば、 それが本物がどうかをたしかめたほうがよさそうです。 たまたまよくなっただけなのか、今回だけなのかもしれない。 そこで本当に順調になったのかを、たしかめるのです(注2)。

それは2回目の生理も順調であるのかどうかで判断します。

順調であればOKです。 それでも、その順調さが真性であるのかどうかを、3回目の生理でさらにたしかめるのです。 いうなれば生理の順調さが本物かどうかを、慎重にたしかめるということです。 それらをまとめたのが表3です。

◆生理痛と腰痛を解消して、順調な生理3回後に妊娠を予定する。

生理痛と腰痛は体の動きで解消することができます。 それには基本と応用の二つがあって、応用はその人にあったものをします。 基本の動きのうちの二つは、三回目の「4.不快感の解消」で詳細にします。 よほどがんこなものでないかぎり、動きをすると順調になる。

ただし例外もあるので注意しましょう。 たとえばすでに子宮筋腫や余病がある場合は、不快感と症状が一体化しているため、 その二つを同時に解消することになるので、簡単にはいかないことがある。

ひどい生理痛、長患いの腰痛などは子宮筋腫になりやすいため、 慢性的に腰痛のある人は定期的に検査を受けるべきです。 そして腰痛をなくすことです。

妊娠とは十月十日後に向けてスタートしたことを意味する。 全身が統一された状態(バランス化)で分娩に向かうのであればOKで、 統一がくずれてくるといろいろな症状がさまざまな状態で現れてくる。

★腰痛(1)

独身のときから続いている腰痛、独身のときの腰周辺部の打撲や、 転んだときの打ち身、スキーやスノーボードによる捻挫などの後遺症は、 妊娠するとまったなしで100%腰痛になる。

以前のことが妊娠すると今の症状になるのです。 ということは、それらは妊娠する前から、妊娠すると腰痛になるように決まっていたのです。 また捻挫などの後遺症は、いま痛みがある・ないに関係なく、妊娠すると腰痛になる。 昔のできごとは、待ったなしで今の痛みになるのです。

腰痛を楽にする方法は、独身者と妊婦では共通するものと、異なるものがある。 特に6~9ヶ月目あたりの腰痛は、分娩の準備のための骨盤の開きによるものですから、 一般の方法では対処不可能です。 腰痛にはそれほど難しいケースもあります。 一般の腰痛は操体法といわれる体の動きでほぼ解消できます(注3)。

●実技

〔膝倒し1〕

テスト。
1.立てた膝を左右へ倒してみると、倒しやすい(動かしやすい)方と、倒しにくい方のあることがわかる。図1.2

それがわかったら、次のようにする。

動き。
2.膝を倒しやすい方へ動かして、4呼吸する。図3

3.その後に、静息・3回目の呼気で動きを止める。図4
動きを止めても、すぐに膝を戻さない。
倒したまま2~3呼吸した後に、膝を戻す(立てる)ようにする。

その後に、4呼吸以上、休む。
この動き方を、2~3回行う。
立てた膝を左右へ倒してみると、倒し(動かし)やすい方と、そうでないほうのあることがわかる。
それがわかったら倒し(動かし)やすい方へ、やわらかな筋力でゆっくりと動かすようにする。
運動範囲ギリギリまで倒さないで、その一歩手前のところで、倒し(動かし)続けるようにする(図5)。

そして、膝を倒し続けたままで4呼吸する。
膝を倒して4呼吸続けたら、細めたくちびるから笛を吹く要領で吐く息にあわせて、動きをゆっくりと止めるようにする。

◆効果。

腰周辺部の痛み、だるさ、重苦しさの解消に効く。

腰痛、腰のだるさ、重苦しさに特効的な動きです。 あらゆゆる症状において必ず行う動きで、操体法の定番です。 2~3日続けて動くようにすると、相当に軽くなります。

〔膝1〕

テスト。 1.立てた膝を左右交互に、足元の方に押しだしてみると、押しだしやすい方と、そうでない方のあることがわかる。図1.2

それがわかったら、押しだしやすい動きを、次のようにする。

動き。 2.押し出しやすい方の膝を、ゆっくりと押しだして、4呼吸する。図3

3.その後に、静息・3回目の呼気で動きを止める。
4呼吸以上、休む。

この動き方を、2~3回行う。

足の位置はそのままにして、立てた膝を左右交互に足元の方に押しだしみる。 押しだしやすい方がわかったら、その動きをゆっくりと行い、4呼吸する。

運動範囲ギリギリまで押しださないで、その一歩手前のところで押しだし続けるようにする。 その動きを4呼吸続けたら、静息・3回目の吐く息にあわせて、ゆっくりと動きを止めるようにする。

◆効果。

腰周辺部の痛みや、だるさ、生理痛や生理不順によく効く。
したがって女性には定番の動きで、必ず行うようにする。
風邪を引いたときの腰のだるさにも効く。

2.つわりと腰痛解消。

★つわり。

女性にとってつわり(悪阻)は嫌悪感のかたまりです。 軽いものから入院しなければならないものまである。 さわやかお産に来た31週と1日目の人から聞いたところによると、 食いづわり(クイヅワリ)というのがあるとか。 実は本人が食いづわりだったのです。

枕もとに飲物と食べ物を用意しておく。 朝、眼がさめたらまずクッキーをぱくついて喉をうるおす。 腹いっぱいになるまでは食べないが、空腹では吐き気がする。

朝起きがけにぱくついて、電車に乗ってぱくついて、会社でもぱくついて、 空腹で吐き気になるのを防ぐのだという。 それ故に食いづわりというそうです。 乗り物酔いにこれと似たものがある。 空腹だと吐き気がして、腹が埋まっているとならない。

◆空腹の吐き気、食いづわり!

★つわりと腰痛を解消する。

つわりは妊娠と同時に感じますが、一般的に妊娠翌日か2~3日後です。 普通は2~3ヶ月で終わるものが、中には6ヶ月すぎてもまだという人がいます。 3回妊娠して3回ともつわりということもある。

ところが、9ヶ月目過ぎても仰向けになると吐き気がする人がいる。 そのはじまりは軽いもので、軽いままに臨月まで続いたのです。

つわりの原因は構造的なことと、精神的なことが関係している。 後者の場合は分娩が長くなる。またつわりから腰痛になることが多い。

エネルギー治癒をしている人たちに、つわりは胸腺が関係している説がある。 たしかに、つわりとエネルギーの関係を次のように説明することができます。 つわりの人は暖かさが不足していることが多い。 そうであれば吐き気がして青ざめた顔も納得できます。 ひどくなると脱水症状になるので点滴を受けることになる。

一つ目は妊娠初期のとき子宮付近から冷気を感じるタイプ。 これはSEM(注4)の動きをするとき、本人の足元に位置する関係で受けとめられる。 すでに内側で何かが進行中の印象を受けます。

二つ目は、背部に冷気を感じるタイプ。 これは子宮付近からの気風(気流。エネルギーの流れ)があって、 本来、人は暖かいはずのものが、つわりの人には冷気を感じることが多い。 胸部と腰周辺部では胸の方が冷たく(反対もある)、 前と後ろでは後側が冷たく、どちらかというと背部がもっとも冷気的です。

つわり解消法の簡単なものからやってみましょう。 胸椎3~8番目と肩甲骨間部はつわり症状と強く関係しているところです。

●実技

〔肩・顔1〕

1.SEは、右手親指と人差指で、弓形を作る。(SE注5)
それを左手で支える。図1

2.SEは、図2のように、本人の後側で構えて、弓形の部分を本人の顎先に添える。図2

3.本人は、顎を下げて4呼吸し、次に左右の肩をすぼめて、4呼吸し、その後に、静息・3回目の呼気で動きを止める。図3
この動き方を、2回行う。

これは応急的なやり方です。
実際は、これをする前に腰掛けによる2~3種類の動きをしますが、それらは本人の状態によってさまざまです。
その後に図1~3をして、次に図4をする。

4.SEは、本人は後側に位置して、右手の掌を図4に添えて、1~2分間そのままでいる。図4

エネルギーが補給されて循環すると、体に暖か味がでてつわりは軽くなるか、消えます。

もう一つの方法は内的注意力の活用です。
これは意識を内側に向かわせるものなので、練習なしに行うのは難しいかもしれません。
またこれは感覚で理解できる人に向いていますが、理屈が先になって感覚を理解できないマインドタイプには向いていません。 これは瞑想法の一つです。

姿勢。
背当てを外して椅子に腰掛ける。
座蒲団を二つ折りにしてあぐら坐で座り閉眼。図5

行う。
今、自分に起きていることを、見つめるようにする。
つわり症状になっていることを、見つめるようにする。

あまりにも説明が簡単すぎるので、あっけにとられるかもしれませんが「真理は簡素」といいます。
瞑想は簡素です。眼を閉じてつわり症状を徹底的に見つめるようにする。 こうだあぁ~だと頭の中で議論せずに、見つめることだけを行う。 見つめることができたときに症状が軽くなり、消えてしまう。

仰向けになる・急な体の動き・顔を伏せる・匂い・色を見るといったことでも吐き気がするので、SEMの動きをする際にも注意がいります。
いずれも動作・嗅覚・視覚における変化ですから、軽くしたり解消しないことには、 日常生活をするのは大変です。

◆注2 生理痛。

生理痛の人は、生理とはそういうものだと思い込んでいるようだ。 順調であれば単に生理がくるだけ、というようなことは考えられないという。 重い人は生理が来る2~3日前から腰周辺部がだるくなり、 次第に重苦しさが増して本格的な腰痛になる。
反対に、順調な人は生理に痛みが伴うことを不思議がる。

◆注3  操体法。

操体法とは呼吸(息)、飲食(食)、身体運動(動)、精神活動(想)が調和して、環境に適応するための原理のことをいう。 今は痛みをなくすための方法の呼び名になっている。 病も末期以外のものであれば、操体法と呼吸で改善できる。

操体法の原型は1927(昭和2)年発刊の「正體術矯正法」である。

◆注4 SEM(s matic sensation energy method)・体性感覚によるエネルギー

効果(法)。
感覚というのは略称で、正式には体性感覚という。

◆注5 SE

SEとは、SEMを次のように指導する者のことをいう
・・・silenc・・・・静か・・・・・・earth・・・・・・大地
・・・spiritus・・・・呼吸・命・・・・energy・・・・・エネルギー
・・・specislidt・・・・専門家・・・・eye・・・・・・眼
静かなる大地のように
静かなる眼で
呼吸・エネルギーのように
専門家の眼で

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